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どうもこんにちは、イケダです。
ブランド紹介第５弾ということで、今回は注目の気鋭ブランド「JIAN YE (ジェンイェ)」を紹介したいと思います！
今最も勢いがあるブランドといっても過言ではないでしょう。まずは簡単なプロフィールから
Designer : Sugeno
2021FWにデビューしたブランド、「JIAN YE＝ジェンイェ」。日本と中国のハーフというデザイナーのルーツから、本名の菅野（スゲノ）という苗字を中国語読みし、ブランド名に掲げた。バンタンデザイン研究所出身のデザイナーが手がける服作りにはゲーム性や機能性、そしてアジアンテイストを意識し、デザインに反映させている。また、そのコンセプトは3Dスキャンデータやイラスト、ビットマップでJIAN YE独自に表現され、アウトプット面でも高い注目を集める。
続いて過去シーズンのルックを見ていきましょう。
・21aw "TRIAD" WZM
デビューシーズンはGTAやグラセフとして知られるゲームシリーズ、グランドセフトオートの5作目となる「Grand Theft Auto: San Andreas」の登場人物であるWu Zi Mu (ウージームー)をイメージしたコレクションになっています。
Wu Zi Mu はチャイニーズマフィア「TRIAD(トライアド)」を構成する「マウンテン・クラウド・ボーイズ」のボスであり、サングラスがトレードマーク。視覚障害者でありながらも、他の感覚がずば抜けているために障害を感じさせず、車からの銃撃を行ったり、悪路をカーレースで走破したりと常人離れした一面を持っています。
真っ黒のスーツを着たルックはWu Zi Muのゲーム内での衣装をイメージし、誇張した大きな耳で優れた聴覚を表現。
上下スウェットのルックはTRIADの下っ端メンバーを、ボルドーの配色はゲームを進めると解放されるWu Zi Muの着せ替え衣装をイメージしています。
また、トリプルステッチの多用や３の数字入りのタグなど随所にTRIAD(三合会)を想起させるディテールが盛り込まれており、デザイナーの作品に対する愛やこだわりが存分に反映されたアジアンテイストなコレクションとなっています。
・22ss "OXIDIZED BLOOD"
このシーズンは、現存する生物の中でも最古の古代生物のひとつである「カブトガニ」から着想を得たコレクションです。制作にあたってデザイナーの菅野さんはカブトガニの生態や体の構造などを研究し、洋服に落とし込んだそうです。
カブトガニの血液は銅を含んだヘモシアニンにより空気中で酸化することで青色に見えます。これがコレクションテーマの由来であり、インナー類の配色はカブトガニの血液をイメージして鈍い青色に、一方アウター類の配色はカブトガニの甲殻をイメージした茶色や緑系の配色になっています。
そのほかにも、カブトガニの身体が、前体部、後体部、尾剣部の三部に分かれていることをイメージし、３つのパーツで構成されたベストやカブトガニの12本の脚をイメージした12個の穴の開いたTシャツなど、クレイジーともいえるほどにデザインソースを研究し、洋服に落とし込んでいる菅野氏の世界観を感じられるアイテムがそろっています。
・22aw "Z.H.U"
このシーズンは、豚をテーマにしたコレクションです。「ZHU」はデザイナーの苗字でもあり、ブランドのロゴにもなっている「朱」の中国語読みであり、同時に豚を意味する「猪」の読み方でもあります。
またルックでは、特殊部隊をテーマにしており、言葉遊びで「特殊"ブタ"い」を表現したルックになっています。
古来より豚は人間に飼いならされ、もともと備わっていた牙や闘争本能を完全に失い家畜として共生してきました。そんな防衛本能の無い「豚の特殊部隊」を表現するために、特殊部隊にもかかわらず迷彩柄ではなく、敵に見つかるという危機感のない鮮やかな黄色などを使った洋服が展開されています。
・23ss "THE LIGHTNING"
このシーズンは、雷の発生とその性質、そして3通りの雷の落ち方をメインテーマに据え、その他にメタルギアソリッド(MGS)シリーズに登場するキャラ「雷電(Raiden)」をサブテーマとしたコレクションです。
MGSシリーズで複数登場している雷電の中でも、今コレクションでは「MGS4:GUNS OF THE PATRIOTS」に登場する雷電に着目。ゲーム中で雷電が月光を倒した後のシーンからカラーパレットを抽出し、コレクションに反映しています。
MGS4の劇中で雷電が主⼈公のスネークを助ける為に⽡礫に挟まった⾃⾝の腕を⾃ら切断するシーンからインスピレーションを受け、袖が肩で着脱できる仕様のジャケットやステップトリーダーと呼ばれる段階的に起こる放電現象からインスパイアされたフードシャツ、雷電が宿敵ヴァンプとの戦闘後に⼈⼯⾎液を投与した体に空いた⽳からインスパイアされたサーマル素材のロンTなど、独自の世界観が精密に表現されたコレクションになっています。
いかがだったでしょうか。注目の気鋭ブランドJIAN YEのデビューコレクションから最新の23ssシーズンまで一気に紹介してみました。
毎シーズンとにかくテーマ、コンセプトの着眼点が非常に面白く、それらを洋服に落とし込んでJIAN YEらしさを表現するのが本当にうまいなと思います。
既に来期23awシーズンのルックもブランドのインスタで発表されており、来季のテーマは「又鬼(マタギ)」。こちらもめちゃくちゃかっこいいのでぜひチェックしてみてください！
それでは、また！
